核の傘と廃絶は両立せず 日本、「二枚舌」と決別を

 【共同】来日した米国のシンクタンク「全米科学者連盟」の核専門家、ハンス・クリステンセン氏は9日までに共同通信のインタビューに対し、4〜5月の核拡散防止条約(NPT)再検討会議の難航は必至との認識を示した。また「核兵器に頼っていながら、核廃絶を先導することはできない」とし、日本政府は「二枚舌政策」と決別する必要があると述べた。

 クリステンセン氏は、日本政府は「言っていることと行動が違う」として、米国の「核の傘」か「核廃絶」のどちらを優先するのか決断しなければならないと語った。

 日米間では、核も含む米国の軍事力で他国による日本攻撃をけん制する「拡大抑止」のあり方をめぐる協議が進んでいる。日本が核廃絶を求めるならば、核ではなく通常戦力での抑止力を提供するよう米国に要請でき、同氏は「日本は米国の政策に以前より強い影響を及ぼせる状況にある」と強調した。

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