エネルギー政策、原発回帰 川内1号機が臨界
- 2015年8月11日
- 日本発ニュース
【共同】九州電力は11日、川内原発1号機(鹿児島県薩摩川内市)の原子炉を起動し再稼働させた。核分裂反応が安定的に持続する「臨界」に同日深夜に達し、14日に発電と送電を開始する。国内の全ての原発が停止した「原発ゼロ」状態は終わり、日本のエネルギー政策は原発に回帰。「核のごみ」問題など課題が山積し、世論の反対も根強い中、安倍政権は新規制基準に適合した原発の再稼働を進める方針だ。
電力業界や経済界は「大きな一歩が踏み出された」(経団連の榊原定征会長)と歓迎。一方、国会前や川内原発前では市民団体が「福島の事故を忘れるな」などと訴える抗議集会を開いた。
九電は11日の臨界到達後、原子炉を停止させる制御棒の駆動検査やタービンの調整などを経て発送電を始める。徐々に出力を上げて今月下旬にフル稼働させ、原子力規制委員会の最終検査後、9月上旬に正式な営業運転を始める予定。川内2号機も10月中旬の再稼働を目指している。
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