16年のバイオ燃料使用量を発表〜EPA、14年比で11%増

 環境保護局(EPA)はこのほど、2016年の再生可能燃料基準(RFS)を最終決定し、従来の車両用燃料に混ぜるバイオ燃料の量を5月に発表した原案より多い181億1000万ガロンと定めた。米国の製油業者は、RFSに従って毎年一定量の再生可能燃料をガソリンに混合することを義務付けられている。

 ニューヨーク・タイムズによると、14年と15年のRFSは生産者が実際にその年に使用した量に合わせて設定されたが、16年は14年比で11%増やされた。EPAは「バイオ燃料業界は米国の驚くべき成功物語の1つで、RFSはその重要な推進力だった。当局は議会の意向と同じく、今後も市場に出回るバイオ燃料が増えるよう基準を定めていく」と説明した。

 新しい基準に対しては、多くの根本的な問題に向き合っていないという批判もある。EPAはいくつかの理由からRFSの設定に苦労しており、その1つが車が安全に走行できるエタノール混合比の問題だ。この混合比は「ブレンド・ウォール」と呼ばれ、現在ほとんどのガソリンはエタノールを10%含んでいるが、メーカーがそれ以上の混合比のガソリン使用を認めている車は少ない。

 環境保護派からは「従来の燃料より炭素排出量が少なくならない」との批判もある。ミシガン大学エネルギー研究所のジョン・デチッコ教授は「削減されるという思い込みは、バイオ燃料の原料用トウモロコシ畑でリサイクルされる二酸化炭素(CO2)量の間違った計算から生じている」と指摘する。

 連邦議会でもRFS制度の改革を望む声が高まっており、法律事務所ブレイスウェル&ジュリアーニのスコット・セーガル政策研究責任者は「問題はあるがエタノールは残る。制度は終了するのではなく、修正する必要がある」と見ている。

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