南シナ海の戦略焦点 米国防予算、長官が講演

 カーター米国防長官は2日、ワシントンで講演し、2017会計年度(16年10月~17年9月)の国防予算案の概要を示した。過激派組織「イスラム国」(IS)の掃討強化のほか、南シナ海や東シナ海で海洋進出を強める中国に対する戦略も焦点だ。

 ロイター通信によると、17会計年度の戦費を含めた総額は前年度予算案並みの5830億ドル(約70兆円)になる見通し。IS対策費として前年度比約35%増の70億ドル以上を要求する方針だ。

 米軍は中国が南シナ海で「領海」と主張する海域に艦船を派遣する「航行の自由」作戦を展開しているが、人工島で滑走路建設などを進める中国に対する周辺国の懸念を踏まえ、一層の存在感を示す必要に迫られている。(共同)

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