VW、北米で調整サービス実施〜ディーゼル車の誤給油防止で
- 2013年5月28日
- 自動車関連
フォルクスワーゲン(VW)は、ディーゼル・エンジン車に誤ってガソリンを給油しないよう、北米で販売された25万台以上のディーゼル車(2009〜12年型)に調整サービスを実施する。
オートモーティブ・ニュースによると、対象モデルは09〜12年型ジェッタ、10〜12年型ゴルフ、09〜12年型スポーツワーゲン(カナダ名ゴルフワゴン)のTDIバージョンで、合計販売台数は米国が20万9500台、カナダは5万1600台。VWディーラーに対し、誤給油防止部品と燃料フィルター・ネック・キャップの取り付け費用を支給する予定で、消費者には今月28日から通知を開始する。
ガソリン給油機のノズル(注入口)はディーゼル給油機より小さく、13年以降のモデルでは燃料フィルターのデザインがディーゼル・ノズルしか受け付けないよう変更されているため、ガソリン用ノズルを差し込もうとしても燃料タンクの口が開かない。
ディーゼル車にガソリンを給油するとポンプやエンジンに問題が発生し、高額の修理が必要になることもある。VWは米国でのディーゼル燃料車普及に力を入れているが、ディーゼル車にガソリンを誤給油すると同社の品質保証が適用されないため、不適切な給油によって同社と車の所有者が対立することもある。VW広報のトニー・サーボン氏は「米国人がまだディーゼル燃料に不慣れなことが問題の原因」と話した。
欧州では新車の半分近くがディーゼル車という国もあるが、米国で12年に販売された車のうちディーゼルはわずか0.8%にすぎず、08年は0.1%だった。
運輸省道路交通安全局(NHTSA)は11年2月、高速走行中にエンジンが停止したという苦情が増えたことを受け、VWのディーゼル車に関する調査を開始した。これまでNHTSAに寄せられた苦情、報告書は合わせて160件で、その多くはVWから提出されている。問題の多くは燃料ポンプに関連しており、VWは「苦情のあった車の90%は燃料タンクにガソリンが入っていた」と報告している。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年7月16日 アメリカ発ニュース
米技術業界重鎮ら、トランプ氏の激励をあいついで表明 〜 暗殺未遂速報を受けて続々と投稿
-
ターゲットとショッピファイが提携 〜 ターゲットのオンラインいちばに中小の小売業者らが出店可能に
-
人工知能銘柄が今後10年の株式市場を動かす 〜 シスコの元CEOのベンチャー・キャピタリストが予想
-
2024年7月8日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
スマート包帯の研究&開発が前進 〜 傷口の状態を遠隔追跡、包帯から投薬や電気刺激を可能に
-
飲食店で印刷メニューが復活~QRコード不評で
-
2024年7月1日 アメリカ発ニュース, 世界のニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス
ウェザーXM、ウェブ3とIoTで気象データに革新 〜 動く気象観測所群の分散型連携網を構築
-
米消費者のガソリン車好き続く~KPMGの意識調査
-
2024年6月27日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
対中EV貿易戦争、様々な副作用も
-
傷が早く治る、次世代ばんそうこう~医師との通信も可能に
-
生体認証決済が米国で拡大しつつある 〜 マスターカードやJPモルガンも導入へ