農産品など5分野難航 TPP交渉、年内絶望か

 【共同】環太平洋連携協定(TPP)の21分野で実施される交渉のうち、工業製品や農産品の関税撤廃を扱う「市場アクセス」など5分野で、米国やオーストラリアなど先行11カ国の交渉がほとんど進展していないことが16日、複数の交渉関係者の話で明らかになった。目標としている年内妥結を絶望視する意見が、交渉筋の一部で広がり始めている。

 また関税をめぐっては、例外なく「一律ゼロ」にした上で、各国の重点品目に限って猶予期間を設ける案が議論されていることも判明した。自由貿易協定(FTA)交渉では、10年程度かけて関税引き下げを段階的に実施するのが一般的。

 先行11カ国は「10月基本合意、年内交渉妥結」の目標を当面は堅持する構えだが、懸案の「市場アクセス」などの交渉期間が延長されれば、出遅れを挽回したい日本への追い風になりそうだ。

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