日本人抑留で資料集 ロシアで初出版

 【共同】第2次大戦後に旧ソ連が自国で、敵国の将兵を労働力として酷使した「シベリア抑留」について、ロシアの各種公文書館に保管されている日本人関係のロシア語公文書を網羅した初の資料集「ソ連における日本人抑留者 1945-1956」が、このほどモスクワの国際基金「民主主義」から出版された。

 旧ソ連にはドイツ人やイタリア人らも抑留されたが、1次資料を日本人に限定して掘り下げた本格的な資料集が公となるのは、旧ソ連、ロシアを通じ初めて。研究者や歴史家には、まだ謎が多い抑留問題の解明に必須の文献集となる。

 同書はロシアの軍事史家、ビクトル・ガブリロフ氏、ロシア東洋学研究所主任研究員のエレーナ・カタソノワ氏が編さんした。約450の公文書を「収容所の実態」「抑留を取り巻く国際環境」など6章に分け、解説も含め約800ページにまとめた。

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