当局の圧力でパソコン破壊 英紙記者は報復宣言

 【共同】米英両政府による個人情報収集活動をスクープした英紙ガーディアンは20日付紙面で、一連の報道の期間中に英当局者に迫られ、資料を保存したパソコンのハードディスクを破壊させられたことを明らかにした。

 同紙コラムニスト、グリーンワルド氏は19日、同居するパートナーの男性がロンドンの空港で英当局に一時拘束されたことを受け「これまでより攻撃的に記事を書く」と述べ、英政府に対して報復を宣言した。

 ガーディアンのアラン・ラスブリッジャー編集長の記事によると、6月上旬に情報収集活動を最初に報じた後、「キャメロン英首相の見解を代表している」とする政府高官が編集長に接触。米中央情報局(CIA)元職員のエドワード・スノーデン容疑者から提供された内部文書を全て渡すか破壊するよう求めてきたという。

 7月ごろに再び政権中枢から「資料を渡してもらいたい」と要求があり、政府側は報道を止めるための法的措置も示唆した。通信傍受機関、政府通信本部(GCHQ)の職員2人の同席のもと、資料を保存したハードディスクを粉々に破壊させられた。

 ガーディアンは資料をほかにも保存していたとみられ、編集長は「情報収集活動に関する報道はロンドン以外の場所から続ける」としている。

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