米工場にドイツ式組合は不要〜ダイムラー、「労働者は満足」と
- 2013年9月10日
- 米国ビジネス
フォルクスワーゲン(VW)が米工場にドイツ式の労使関係導入を検討する一方で、同じドイツ勢のダイムラーは10日、米工場に組合は不要との見解を示した。
ロイター通信によると、同社メルセデスベンツ部門のアンドレアス・レンシュラー生産責任者は、独フランクフルトの自動車ショーで「経営陣は中立を維持し、組合を作るかどうかは労働者の判断に任せているが」と前置きした上で、「当社では必要ない」と言明した。加えて「アラバマ州の(ロバート・ベントリー)知事も、工場が組織化に傾くことを好まないと言っている。労働者は経営陣に直接交渉できる現状に満足している」と話した。
アラバマ州タスカルーサのダイムラー工場の従業員に対して、ドイツの労働組合が労働者を代表する委員会の結成を働きかけている。1970年代末をピークに組合員が減少している全米自動車労組(UAW)も、現状を打開しようと外国メーカーの米工場で組織化を目指している。
欧州最大手のVWは、テネシー州チャタヌーガ工場でドイツ式の事業所委員会(works council)の設立を検討しており、そのために労組を組織することに関してUAWと協議を進めている。
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