日本の削減目標に「失望」 断食のフィリピン交渉官

 【共同】ワルシャワで開かれている気候変動枠組み条約第19回締約国会議(COP19)に参加しているフィリピン政府代表団のサニョ交渉官は22日、日本の温室効果ガスの新たな削減目標について「目標を後退させたことに非常に失望した」と述べ、新枠組みづくりをめぐる交渉が停滞している大きな理由の一つとの認識を示した。

 キリスト教団体の記者会見に同席した後、共同通信の取材に応じた。フィリピンはCOP19開幕直前に台風30号で甚大な被害を受け、サニョ氏は会議での「意味のある結果」を求めてCOP19初日の今月11日から断食を続けている。

 今回の交渉では、地球温暖化で途上国が受ける「損失と被害」への支援についても、米国や日本、欧州などの先進国が後ろ向きの姿勢を示している。サニョ氏は「途上国はCOP19で明確な支援の仕組みが形になるのを求めている。引き続き粘り強く交渉したい」と語った。

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