若者のゴルフ離れ進む〜関連業界は業績不振
- 2014年7月31日
- アメリカ発ニュース
若者のゴルフ離れが進み、業界は打開策を模索している。
ウォールストリート・ジャーナルによると、若い世代、特に1980年代以降に生まれた「ミレニアル」世代はゴルフにあまり関心がない。スポーツ・フィットネス業者協会(SFIA)のデータでは、ゴルフをしたことがあるという米国人は2009〜14年に5年連続で減少。このうち18〜34歳を見ると、ゴルフ人口は09〜13年に約13%減少した半面、ランニングなどの他のスポーツ人口は29%も増えている。
スポーツ用品業界情報スポーツワンソース(SportsOneSource)のアナリスト、マット・パウエル氏は「ゴルフはプレイに時間がかかり、ミレニアル世代の好きな多様性や包含性といった価値観を反映しない傾向にある」と指摘する。
ゴルフ人口の減少は関連ビジネスに打撃を与えており、創業46年のゴルフ用品店エドウィン・ワッツ・ゴルフ・ショップス(フロリダ州)は、業績不振で13年11月に破産法第11条に基づく会社更生手続きの適用を申請したものの、このほど事業清算が承認された。ディックス・スポーティング・グッズ(ペンシルベニア州)は、売り場の縮小に伴い400人以上のゴルフ用品担当者を解雇し、07年に2億2600万ドルで買収した専門店ゴルフ・ギャラクシーに関しても、今後2年間にわたり各店のリース更新時に、閉鎖、移転、改装の可能性を検討する。
また多くの小売店は、アディダスといった大手メーカーによる新商品の不振で多くの在庫を抱えており、「テイラーメイド・アディダス・ゴルフ」ブランドの売上高は14年1〜3月期に前年同期比で3分の1以上減少している。
業界は若者への売り込みを強化しており、全米ゴルフ協会(USGA)はこのほど、18ホールを回る時間や予算がない人のために「プレイ9」キャンペーンを開始した。米国ゴルフ財団(NGF)によると、カートで18ホール回る時のコース使用料は平均52ドルだが、9ホールなら23ドルで済む。
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