米国シャープ、新型の蓄電装置を発表 〜 3年以内に50MW規模での設置へ
- 2014年8月4日
- 環境ビジネス
シャープの米国子会社シャープ・エレクトロニクス(Sharp Electronics)は、スマートストレージ(SmartStorage)と呼ばれる新たな蓄電ソリューションを発表した。
グリーンテック・メディア誌によると、リチウムイオン電池とパワー・エレクトロニクスを使用したスマートストレージは、商業および産業顧客を対象とした蓄電装置で、カリフォルニア州ですでに販売されており、米国内のほかの市場に向けて2014年末までに順次出荷される見通し。
シャープはパワー・エレクトロニクスをテキサス州のアイディアル・パワー(Ideal Power)から調達している。リチウムイオン電池の供給元は明らかにされていない。
シャープでは、向こう3年以内に50メガワット以上の設置を目指している。同計画には、太陽光発電システムと連動しない設置例も含まれるが、シャープは2013年に、1.6ギガワット相当の太陽電池モジュールを販売した世界市場占有率6位の大手でもあることから、太陽光発電と蓄電の併用に注力する方針だとみられる。
サンディエゴで進行中の試験運用では、シャープは、30キロワットと40キロワット時のスマートストレージを使って、60キロワットの屋根上ソーラー・アレイを補完している。
シャープは、現場サーバーとクラウド・サーバーをソフトウェアで更新して太陽光発電管理に対応することを、10年間のサービス契約に盛り込んでいる。
カリフォルニア州は、セルフ・ジェネレーション・インセンティブ・プログラム(自家発電奨励策)という制度を通じて、現場蓄電設備を促進する魅力的な奨励策を提供している。
カリフォルニア州議会では、2019年までに総額4億1500万ドルをそれに投じる予算も承認したばかり。同制度の応募事例の過半数は現在、太陽光発電と連動する蓄電設備で占められる。
シャープでは、スマートストレージの価格および融資方法の詳細を明らかにしていない。シャープの幹部は、「顧客が必要とする場合」に融資を提供すると説明。
先行投資の必要ないリース方式を提供するステム(Stem)やグリーン・チャージ・ネットワークス(Green Charge Networks)といった新興企業と競合するかどうかも現時点では不明だ。
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