インテル、大規模データを医療活用 〜 マイケル・J・フォックス財団と提携
- 2014年8月14日
- ハイテク情報
インテル(Intel)は、大規模データ(big data)解析技術と身体装着端末を活用したパーキンソン病研究を目的に、パーキンソン病研究のためのマイケル・J・フォックス財団(Michael J. Fox Foundation for Parkinson’s Research)と提携した。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、同研究ではパーキンソン病患者にスマート腕時計を装着してもらい、患者の睡眠様式や、パーキンソン病患者に特有の身体の震えといった動きを分析する。
それらのデータは、インテルのソフトウェア・プラットフォームで収集および解析される。それによって、発見が難しいパーキンソン病の特性を見つけ出し、病気の進行パターンの理解に役立てる。
同研究には、患者25人がすでに参加している。マイケル・J・フォックス財団は今後、数千人を追加登録する考えだ。
米国では現在、身体装着型端末を利用する少なくとも12件の試験プロジェクトが進められている。
インテルによると、今回の試みは、インテルの元最高経営責任者(CEO)で14年前にパーキンソン病を発病したアンディ・グローブ氏の要請を受けて実現した。
グローブ氏は2013年6月に、パーキンソン病の診断や症状、治療の定量化向上のためにインテルの解析技術を応用できないかを、データ・センター担当のダイアン・ブライアント上席副社長兼統括責任者に打診した。
自社の半導体需要を拡大したいインテルは、サーバー・システムの需要をけん引する大規模データ関連への投資強化を図っており、その一環としてクラウド・ソフトウェア新興企業のクラウデラ(Cloudera)に7億4000万ドルを投資している。今回の提携もその延長線上にある。
一方、マイケル・J・フォックス財団は、パーキンソン病の早期発見に向け技術を生かすための積極的な取り組みで知られる。
同財団は2013年に、データ発掘技術に特化する企業を対象に1万ドルの賞金を用意し、パーキンソン病の兆候を発見するアルゴリズムの開発を呼びかけた。
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