9年前からゆっくり滑り 震源西側、大震災誘発か
- 2015年1月6日
- 日本発ニュース
【共同】2002年ごろから東日本大震災の直前まで約9年間、プレート(岩板)が揺れを起こさないような遅いスピードで動く「ゆっくり滑り」が原因とみられる異常な地殻変動が、震源西側の東北地方で記録されていたことを、東京大地震研究所のチームが突き止め、7日付の英科学誌ネイチャーコミュニケーションズに発表した。
ゆっくり滑りは周囲のひずみの強さを変化させることが知られる。チームの纐纈一起教授(地震学)は「長期にわたるゆっくり滑りが震災を誘発した可能性がある」と話している。9年という長期間のゆっくり滑りが確認されたのは初めてという。
チームは、東北地方の陸地に国土地理院が設置した衛星利用測位システム(GPS)の1996年3月〜2011年3月のデータを分析。プレート運動により、東北地方の地面は通常、少しずつ西方向に移動している。この西向きの動きが、02年ごろから11年にかけ、山形、宮城、福島の各県では減速していることが分かった。
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