「報道の自由」守った 米地方紙、政治家を撃退

 【共同】私の名前を許可なく載せたら訴える-。地元政治家に圧力をかけられたメリーランド州の地方紙が、逆にこの政治家の名前を28回繰り返す社説を掲載するなど報道の自由を盾に抗戦し、全面降伏に追いこんだ。米主要メディアが8日伝えた。

 同州フレデリック郡で公職を務める共和党のカービー・デローター氏は、地元紙フレデリック・ニュースポストに自分のことが書かれたと腹を立て、今後自分の名前を勝手に書いたら訴訟を起こすと宣言した。

 デローター氏は選挙で選ばれた公人。同紙は「前代未聞」と反発、6日には名前を伏せて同氏をどう表現するかを真剣に考える社説を掲載した。ユーモアと皮肉が詰まった記事には「カービー・デローター」と連呼する表題を含め、フルネームを28回織り込んだ。

 両者の対立はソーシャルメディアを通じて全米の関心を集め、デローター氏への批判が高まった。同氏は7日、報道の自由を侵害し「不適切で間違っていた」と謝罪、白旗を揚げた。

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