他国軍への支援を可能に ODA新大綱を閣議決定
- 2015年2月10日
- 日本発ニュース
【共同】政府は10日、政府開発援助(ODA)の新たな在り方を定めた「開発協力大綱」を閣議決定した。大綱の見直しは約11年ぶり。他国軍への支援を対象外としてきた原則を変更し、非軍事目的に限って容認する。経済効果などを重視し、初めて「国益」との言葉を盛り込んだ。安倍政権が掲げる「積極的平和主義」を反映させ、国際情勢の安定に一段と関与を強める。軍と関係しない民生分野に限った途上国支援を続けてきた日本のODA政策にとって、大きな転換点となる。
政府は2013年12月に国家安全保障戦略を閣議決定し、ODAの「積極的・戦略的活用」を打ち出した。新大綱はこうした政府の方針に沿っているが、他国軍への支援によって日本人へのテロ行為を誘発するリスクが高まるとの懸念もある。
新大綱は1992年に策定された「ODA大綱」に代わるもの。ODA大綱は03年に改定された後も「軍事的用途および国際紛争助長への使用を回避する」と明記し、軍の関与がある支援は全て排除してきた。
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