「文官統制」全廃へ 設置法改正案を閣議決定

 【共同】政府は6日、内局の背広組と呼ばれる防衛官僚(文官)と制服組自衛官が対等な立場で防衛大臣を補佐することを盛り込んだ防衛省設置法改正案を閣議決定した。今国会での成立を目指す。

 自衛隊の部隊運用(作戦)を制服組主体に改める「運用一元化」も盛り込んだ。成立すれば、背広組が制服組をコントロールする「文官統制」の規定が全廃され、背広組優位からの大転換となる。万が一、制服組が暴走しようとした際に、阻止する機能が低下するとの懸念がある。

 中谷元・防衛相は6日の記者会見で、こうした見方に対し「むしろ(背広組と制服組が)相互に機能し、より強化されると思う」と述べた。

 民主党は外務・防衛合同部門会議などで慎重に議論する方針。枝野幸男幹事長は記者団に「頭から反対する性質のものではない」とする一方、「予期せぬ弊害を生まないか、相当丁寧に検討する」と強調した。改正案への賛否は中身を精査して決める意向を示した。

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