司法省、オリンパスを調査〜スーパー耐性菌感染で
- 2015年6月19日
- 米国ビジネス
カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)医療センターなど国内の病院で発生した抗生物質の効かないスーパーバグ(多剤耐性菌)の感染をめぐり、司法省が内視鏡メーカーのオリンパスの関与について調査を進めている。
ロサンゼルス・タイムズによると、オリンパスは5月に発表した2015年3月期決算報告で、同社が製造・販売している十二指腸内視鏡に関して3月に連邦調査機関から情報を求める召喚状を受け取ったことを明らかにした。当局は、オリンパスの内視鏡を使って感染者が出た病院からも関連情報を収集しており、メーカーの指示通りに内視鏡を洗浄していたものの12〜14年に39人の感染者が出たワシントン州のバージニア・メイソン医療センターは5月初めに召喚状を受け取ったという。
オリンパスに関しては他の調査も行われており、同社の怠慢や不備を指摘する感染者やその家族による訴訟も増えている。オリンパスの内視鏡は先端に菌がたまりやすいデザインで、指示通りに洗浄しても除去が難しく、オリンパスもデザインの不備に気付いていたという批判もある。
オリンパスは13年1月に欧州でこの問題を知り、現地の顧客に安全警告を発したが、米国で同様の警告を出したのは、LAタイムズが今年2月にUCLAでの院内感染を報道した直後だった。
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