ITで都市の生活改善を〜グーグル、新会社を設立

 インターネット検索大手グーグルは、最新のIT(情報技術)を使って大都市が抱える住宅不足や交通渋滞などの問題に取り組む新会社サイドウォーク・ラブズ(Sidewalk Labs)を設立した。

 ニューヨーク・タイムズによると、サイドウォーク・ラブズは、マイケル・ブルームバーグ前市長時代にニューヨーク市の経済開発担当補佐官を務め、通信社ブルームバーグの元最高経営責任者(CEO)でもあるダニエル・ドクトロフ氏をトップに、同市を本拠地としてグーグルのラリー・ページCEO直属のチームと協力しながら事業に取り組む。

 具体的には、環境汚染の削減、エネルギー消費の抑制、輸送の効率化、生活費の削減につながるテクノロジーを追求するアーバン・イノベーション企業として、テクノロジーの開発、購入、提携事業への投資などを行う。ドクトロフ氏は6年間の行政経験で得た都市問題に対する理解を、グーグルは資金と技術的な専門知識を提供する。

  ITを通じた都市の効率改善では、すでにIBMやシスコ・システムズといったIT大手が大規模な事業を展開しているが、大手がトップダウン体制で自らを都市のインフラに組み込もうとしているのに対し、サイドウォーク・ラブズは、エネルギー消費の管理や通勤手段の変更といったことのために人々が実際に利用できる技術基盤の開発を目指す。

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