工費膨張に野党から批判 新国立問題で参院文科委

 【共同】参院文教科学委員会は9日、2020年東京五輪・パラリンピックのメーンスタジアムとなる新国立競技場問題を審議した。総工費が2520億円に膨張したことに野党から「国民の理解を得られない」などと批判が相次ぎ、下村博文文部科学相は「理解を得るため、(財源確保で)いろいろな工夫の仕方を考える」と答弁した。

 維新の党の柴田巧氏は「巨額の総工費の見切り発車だ」と国民への説明が不十分だと指摘。下村氏は、コスト増の一因となった新競技場のデザインも「東京五輪招致を勝ち取るセールスポイントの一つだった」と釈明し、命名権販売や寄付募集で総工費の一部を賄う考えをあらためて示した。

 民主党の斎藤嘉隆氏は「なぜ早い段階で、計画見直しを判断できなかったのか」と疑問を呈した。共産党の田村智子氏は2本の巨大なアーチ構造のデザインについて「国民的な支持はない。反感が広がっている」と強調した。

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