中国の鉄道車両最大手、MAに工場建設

 中国国営の鉄道車両メーカー、中国中車(CRRC)はこのほど、ボストンの地下鉄車両を生産するため、マサチューセッツ州スプリングフィールドで工場の建設を開始した。

 ニューヨーク・タイムズによると、同社は2014年、車両の古いオレンジ・ラインとレッド・ライン用に284両の新車両を供給する5億6600万ドルの契約をマサチューセッツ湾交通局(BTA)から取り付けている。競争入札では、破格の最安値に加えて州内での車両組み立てという切り札も提示し、カナダのボンバルディア、韓国の現代ロテム、川崎重工などの同業大手を抑えて契約を獲得した。

 スプリングフィールドの新工場は総工費6000万ドル、150人を雇用する予定で、16年に操業を始め、18年から車両の納入を開始する。CRRCは同工場を米鉄道市場の足がかりにして、今後も受注を増やしたい考え。テクノロジーやインフラ企業による技術輸出は、海外市場参入を促進する中国の国策でもある。

 CRRCは今年6月に中国南車(CSR)と中国北車(CNR)が合併して誕生したが、元は1つの組織で、中国の鉄道市場での競合促進を目的に00年に分割された。しかし2つの国営企業による競合が相互の不利益になっているとの判断から、今回再統合された。

 新会社は北京を本社に17万6000人を雇用し、最大手メーカーとして中国国内の鉄道車両の80%を供給している。

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