インテル(Intel)とオラクル(Oracle)は26日、IBMに対して共同で挑戦するための業務提携を拡充した。
インテルとオラクルは、クラウド電算向けハードウェア市場においてIBMに共同で対抗する提携を以前に結んでいる。
ビジネス・クラウド・ニュースによると、両社は今回、オラクルのデータベースとソフトウェアを使う顧客企業を標的市場に、IBMの高性能サーバーからオラクル=インテル陣営のサーバーに買い替えさせることを狙って共同戦線を展開することで再度、手を組んだ。
インテルとオラクルは、プロジェクト・アポロと名付けられた作戦のもと、両社から派遣された技術者たちの特殊部隊を編成し、インテルのチップを搭載したオラクル製サーバーが大型クラウド・データ・センターでの演算処理をより高速に実行できるかどうかを検証してきた結果、期待した通りの結果が出たことをオラクル主催の業界会議で明らかにした。
それを受けて、オラクルのマーク・ハード最高経営責任者(CEO)とインテルのブライアン・クルザニッチCEOは、新たなハードウェア事業協力関係を打ち出し、IBM製からオラクル製サーバーへの乗り換え奨励策を発表した。
それによると、オラクルは、オラクル・データベースをIBMのパワー・システムから、インテル技術を土台にしたオラクル・エンジニアード・システムズに移管させたい企業のためのシステム移行支援制度を立ち上げた。
「エクサ・ユア・パワー・プログラム(Exa Your Power Program=EYP)」と呼ばれる同制度は、オラクルが顧客のIT環境を調べ、データベース移管計画を設計して、移管後のシステムの姿を顧客企業に分かりやすく見せるサービス。
データベース市場では圧倒的強さを誇るオラクルだが、ハードウェア事業については新参者であり、また、高性能サーバー市場ではIBMに大きく水を開けられているのが実情だ。
オラクルは、データベース市場での強みをテコ利用し、高性能サーバー向けチップを独自開発しているIBMから市場を奪いたいインテルと組むことで、ハードウェア事業を決定的に強化することを狙う。
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