NY州、エクソンを捜査〜温暖化リスク情報偽った疑い
- 2015年11月6日
- 米国ビジネス
ニューヨーク州のエリック・シュナイダーマン司法長官がこのほど、石油業界が気候変動に与えるリスクについて開示情報を偽っていた疑いがあるとして、石油メジャーのエクソンモービル(ExxonMobil、テキサス州)の捜査を始めたことが分かった。
ニューヨーク・タイムズによると、シュナイダーマン長官は4日、エクソンモービルに広範な財務記録や電子メール、関連文書の提出を求める召喚状を出した。
捜査の焦点は、地球温暖化などに与える影響について投資家に開示してきた情報が、同社が長期に渡り社内の科学者グループを通じて行ってきた調査内容に合致していたかどうかに置かれている。
消息筋によると、捜査の対象期間は10年以上に及ぶ。エクソンモービルはこの間、自前の調査内容について経営陣に説明する一方で、気候変動の研究内容を過小評価する外部のグループに財政支援していた時期があると見られる。
エクソンモービルのケネス・コーエン広報担当副社長は、「気候変動研究を抑圧してきたとする主張は断じて認められない」と述べた。
消息筋によると、エクソンモービルに対する捜査は今後、石油業界全般に広がる可能性もあるという。
これとは別に、州当局は米石炭最大手ピーボディ・エナジー(Peabody Energy)についても過去2年間、同様の捜査を行っているもようだ。
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