ファイザーとアラガン合併へ〜1500億ドル超、今年最大級
- 2015年11月23日
- 米国ビジネス
製薬大手ファイザー(Pfizer、ニューヨーク州)と、アイルランドに拠点を置く同業のアラガン(Allergan)は22日、両社の合併に大筋で合意した。合併規模は1500億ドルを超え、実現すれば世界最大(売上ベース)の製薬会社が誕生する。
ウォールストリート・ジャーナルが関係筋の話として伝えたところによると、取り引きにはアラガン株1株に対してファイザー株11.3株の交換に加え、現金の支払いが含まれる。
両社の合併は今年最大級になるだけでなく、インバージョン(税率が低い国への本社移転)でも過去最大規模に上る。米政府は節税目的で企業が海外に移転することを抑えようとしているが、インバージョンは依然として人気が高い。今回の合併では、規模が小さいアラガンがファイザーを買収する逆さ買収の手法が取られるという。
ファイザーは2014年、英アストラゼネカ(AstraZeneca)に対して同様の目的で逆さ買収を目指したが、拒絶された経緯がある。
合併後は、ファイザーのイアン・リード最高経営責任者(CEO)が指揮を執り、アラガンのブレント・サンダースCEOがナンバー2の社長兼最高執行責任者(COO)に就く。
ファイザーは肺炎球菌ワクチン「プレブナー(Prevnar)」、アラガンはしわ取り注射剤「ボトックス(Botox)」など互いにベストセラー薬品を持ち、売上高合計は600億ドルを超える。
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