メキシコ・ペソ大幅高、FBIの方針受け

 大統領選の民主党候補ヒラリー・クリントン氏による国務長官当時の私的な電子メール使用について、連邦捜査局(FBI)が訴追を求めないという従来の方針に変わりがないことを明らかにした6日、外為市場でメキシコ・ペソが大幅に上昇した。
 
 ロイター通信によると、ペソは先月下旬にクリントン氏の私用メール問題が再浮上した後、共和党のドナルド・トランプ候補が急激に追い上げてきたことで下落していたが、6日は2.25%高の1ドル=18.584ペソに上昇。10月26日以来の日中最高水準で、取引額も1週間前の約3倍に達した。
 
 FBIのジェイムズ・コミー長官は6日の議会あて書簡で、新しく見つかった電子メールの捜査が完了したことを明らかにし、クリントン氏の問題に関して訴追を求めないという当初の判断を変えない旨を伝えた。
 
 コミー氏は約1週間前、クリントン氏の私用メール問題に絡み、新しく発見された電子メールを調査していることを議会に報告。これを受けて大統領選のクリントン氏の優勢は大きく揺らいだ。トランプ氏はこれまで、メキシコとの国境に壁を造るという公約のほか、北米自由貿易協定(NAFTA)の見直しにも言及していたが、FBIの方針が明らかになったことで同氏が当選するとの警戒感が薄れ、ペソの買い戻しにつながった。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

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