米企業、対中関係の安定望む〜極めて重要な巨大市場

 トランプ次期大統領による挑発的な発言などで、これまで安定した米中関係の恩恵を受けてきた米企業に動揺が広がっている。中国は米国の輸出業者にとって巨大な市場であり、米メーカーにとってもさまざまな商品の原材料供給源として極めて大きな存在。ロイター通信は、両国の経済関係の深さを示す例を挙げている。
 
 自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は2015年に世界で販売した新車996万台の3分の1以上を中国で販売した。合弁事業も含めた中国事業の利益は15年の純利益97億ドルの約20%を占めた。
 
 重機大手キャタピラーも、売上高の20%を中国を含むアジアに依存している。小売り大手ウォルマート・ストアズは中国で432店舗を展開しているほか、オンライン資産にも投資しており、ダグ・マクミロンCEOは「中国は明らかに当社の戦略的市場」と話す。
 
 航空大手ボーイングは、中国では今後20年間にジェット機6800機(計1兆ドル相当)が必要になると見て、新造機引き渡しまでの最終工程を担うコンプリーション施設を中国に建設する計画を進めている。
 
 百貨店大手メイシーズは16年の中国での売り上げを約5000万ドルと予想しており、香港のファン・リテイリングと合弁展開するオンライン小売り事業の65%を保有している。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

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