首相、TPP表明見送り 訪米時、春以降に方向性

 【共同】安倍晋三首相は今月下旬にワシントンで開くオバマ米大統領との首脳会談で、環太平洋連携協定(TPP)交渉参加の可否について表明を見送る方針を固めた。経済界は訪米時に参加表明するよう求めているが、自民党内の慎重論に配慮した。首相は首脳会談で関税撤廃の「例外」品目が認められる可能性を探り、国内調整を経た春以降に方向性を打ち出す構えだ。政府関係者が7日明らかにした。

 首相は7日の衆院予算委員会で「日米首脳会談までに参加するかどうか言わないといけないというわけではない」と表明。同時に「参院選があるから、その前に態度を決めないということはない」と述べ、参院選前に方向性を打ち出す考えを重ねて示唆した。

 首脳会談で首相は、TPP交渉参加入りを判断するための日米両政府による事前協議の加速を確認するのにとどめる見通しだ。「聖域なき関税撤廃を前提とする限り交渉参加しない」とした自民党の衆院選公約を説明する可能性もある。

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