出口戦略の見直し必要 バーナンキFRB議長

 【共同】米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は27日、下院金融委員会で半年に一度の金融政策に関する証言に臨み、質疑応答で超金融緩和政策の出口戦略について「まだ見直してはいないが、やがてそうしなければならないだろうと思う」と述べ、量的緩和第3弾(QE3)に伴ってバランスシートの規模が拡大を続けていることを受けて、2011年6月の連邦公開市場委員会(FOMC)で確認した「出口戦略」の手順を再検討する必要性があるとの認識を示した。

 議長は26日の上院証言の質疑応答で、買い入れた資産の大部分を必ずしも市場売却するとは限らないとした点に触れて「たとえ証券をまったく売らなくても、バランスシートは多年にわたって大きくなるわけでない」と指摘。バランスシートの規模が通常レベルに戻るまでの時間は、市場売却に踏み切った場合と比べても「たぶん余分にもう1年かかるくらいだろう」とした。

 「どの程度の期間、買い入れた証券を保有するのか、あるいは資産購入の代替方策として活用するのかどうか」を検討するのが課題だと述べ、バランスシート規模が拡大した状態を維持することで、金利引き下げ効果が期待できると提唱するミネアポリス連銀のコチャラコタ総裁の考え方を引き合いに出した。バランスシート規模の維持は「議論する価値のある問題」と評価。「何が起こるのか(市場が)予測できるように」情報を十分提供し、混乱を起こさないように出口戦略を実施したいとする立場を強調した。

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