米、シリア過激派を警戒 反体制派支援、踏み込めず

 【共同】就任後初の外遊中のケリー国務長官は、米国の「大きな政策転換」(米メディア)となるシリア反体制派の戦闘部隊に対する武器以外の直接支援を表明した。しかし、シリアのアサド政権と戦闘を続ける過激派組織の存在を強く警戒する米国は、反体制派への一段の支援拡大には及び腰で、武器供与の可能性を慎重に見極めたい考えだ。

 ケリー氏は2月28日、ローマでの反体制派支援国による「シリアの友人」閣僚会合後の記者会見で、反体制派部隊への戦闘食や医療物資など6千万ドル(約55億円)規模の追加支援を発表。「アサド(大統領)は退陣しなければならない」と強調した。国務省当局者は、今回の支援は反体制派の立場を強め、アサド政権崩壊を早めると語る。

 ただ、事前に検討しているとされた防弾チョッキや装甲車両など「殺傷能力のない」物資の提供には踏み込まず、国務省高官は支援先の「身元を徹底的に調査する」考えを表明した。米政府は、反体制派組織に加わらずにアサド政権と対峙するイスラム過激派「ヌスラ戦線」をテロ組織に指定している。

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