マイクロソフト、クラウド・サービスを大幅値下げ 〜アマゾンと同価格に

 マイクロソフト(Microsoft)は、クラウド・サービスの価格を大幅に切り下げ、基本価格をアマゾン・ウェブ・サービシズ(AWS)と同価格にすると発表した。

 インベスターズ・ビジネス・デイリーによると、マイクロソフトはこのほど、顧客企業を対象とするウィンドウズ・アジュール・インフラストラクチャー・サービス(Windows Azure Infrastructure Services)の広範な新サービスを発表すると同時に、価格を大幅に切り下げることで、アイアース(IaaS)業界最大手のAWSに対抗する。

 マイクロソフトのクラウド製品マーケティング責任者ビル・ヒルフ氏は、「演算やストレージ、帯域幅といった基本サービスをアマゾンの価格に合わせる」と説明。その皮切りとして、アジュールで提供される「バーチャル・マシン」および「クラウド・サービス」の価格を21〜23%引き下げた。

 AWSの2012年売上高は、約18億ドルに達したと見積もられる。バーンスタイン・リサーチ(Bernstein Research)のアナリストは最近、アマゾンのクラウド事業の売上高が2020年までに200億ドルに達する可能性もあるという見方を発表した。

 フォレスター・リサーチの調査では、回答者の71%がアマゾンのクラウド・サービスを使用しており、グーグル(Google)とマイクロソフトはそれぞれ10%だった。

 また、ガートナーでは、世界のパブリック・クラウド・サービス売上高が2012年に前年比20%増の1090億ドルに達したという見積もりを示している。

 米国企業のIT管理者やIT戦略の意思決定者822人を対象にニオヴァイズ(Neovise)が実施した最近の調査では、回答企業の54%が何らかのパブリックまたはプライベート・クラウドをすでに使っていた。

 また、アイアースを使っている企業の74%以上が、パブリックやプライベート、ハイブリッドの複数種類のクラウド・サービスを使っていた。

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