続くデモ、成長減速に拍車 ブラジル、日系店舗襲撃も

 【共同】新興国ブラジルで続く大規模デモは、経済に深刻な影響を及ぼし始めた。株式市場の動向を示すボベスパ指数と通貨レアル相場は6月上旬のデモ開始後、25日までに約10%下落。サッカー・ワールドカップ(W杯)開催への高額公費支出や物価高騰に怒るデモ隊は、一部暴徒化し日本企業の小売店も襲撃した。混乱が長期化すれば、成長減速に拍車が掛かる恐れもある。

 10人前後の若者がシャッターを蹴り壊して次々と店内に侵入し、商品陳列棚とレジを荒らした。今月18日深夜、最大都市サンパウロ市内中心部。昨年末に開店した100円ショップ「ダイソー」(本社・広島県)のブラジル1号店は、デモに乗じた若者に業務終了後を襲われた。

 店の関係者は「これもブラジルリスク」とあきらめ顔だ。同国の高い税率や労務コスト、時間のかかる法的手続きは、外国企業進出の足かせになっている。それでも人口約2億人の巨大市場と広大な国土、豊富な資源に裏打ちされた将来性に期待をかけ、進出する日本企業は増加の一途。ブラジル日本商工会議所の会員数は、過去最高の約350社に達した。

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