ロシア、巧妙な時間稼ぎ 対米関係悪化は懸念

 【共同】ロシアは米国が引き渡しを求めている米中央情報局(CIA)元職員エドワード・スノーデン容疑者(30)の所在について、モスクワの空港のトランジット(乗り継ぎ)区域と主張することで、巧妙に時間を稼いでいる。対米関係の極度の悪化を避けるため、直接の関与を否定しつつ、軟着陸の道筋を探っているもようだ。

 ロシアのプーチン大統領は9月にモスクワで、オバマ大統領との首脳会談を予定。直後には、議長国としてサンクトペテルブルクで20カ国・地域(G20)首脳会合を主催する。さらに来年は主要国(G8)首脳会議の議長国として、南部ソチで6月に開催する首脳会議に向け一連の会合を開く。来年2月のソチ冬季五輪に政治の影を落とす事態を避けるためにも、対米関係をこれ以上緊張させたくない事情がある。

 プーチン氏は25日、元職員は「入国していない」と明言。ロシア当局は強制送還などの執行権を行使できないとの立場を明確にした。また、ロシアの情報機関の関与を強く否定。身柄引き渡し拒否の理由も「米国と協定がないため」と語り、政治的思惑とは関係ないことを強調した。

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