高級な品物より体験を重視〜富裕層の支出動向に変化

 景気の回復基調が続き株式市場も上昇しているが、国内の富裕層はバッグや靴など高価な品物にはあまりお金を使わなくなっていることが、高級市場リサーチ大手ラグジュアリー・インスティチュートの調査で分かった。

 ロサンゼルス・タイムズによると、純資産500万ドル以上の富豪500人を対象にお金の使い道を聞いたところ、2013年下半期はモノの購入を控えて、より深い満足感を得られる体験をしたいという回答が多く、ほぼ8割が「バッグや宝飾品など高級デザイナー商品は魅力が落ちた」と答えた。

 3分の1近くが「旅行」、20%は「外食」により多くお金をかける計画で、「時計やジュエリー」の支出を増やすと答えた人はわずか4%だった。

 また、富裕層にも量販店やディスカウント店で買い物をする人が増え、高価な品物だけでなく基本的な生活用品なども倹約し、多くは「デザイナー物は値段が高すぎる」と考えている。

 ラグジュアリー・インスティチュートのミルトン・ペドラザ最高経営責任者(CEO)は「人々は時計などよりも長く残る思い出作りに関心を持つようになり、富裕層の間でも高価な商品やサービスの重要性は薄れている。彼らはステイプルズやTJ・マックスのような普通の店で買い物をし、コスコでまとめ買いをしている」と話した。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  2. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  3. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  4. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
  5. アメリカ在住者で子どもがいる方なら「イマージョンプログラム」という言葉を聞いたことがあるか...
  6. 2024年2月9日

    劣化する命、育つ命
    フローレンス 誰もが年を取る。アンチエイジングに積極的に取り組まれている方はそれなりの成果が...
  7. 長さ8キロ、幅1キロの面積を持つミグアシャ国立公園は、脊椎動物の化石が埋まった岩層を保護するために...
  8. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040...
ページ上部へ戻る