米国は9位に後退〜ネット接続速度、トップは韓国

 コンテンツ配信事業大手アカマイがこのほど発表した2013年第1四半期(1〜3月)のインターネット現況報告で、米国のインターネット接続の速度は世界9位と前期から1つ後退したことが分かった。

 CNNによると、第1四半期の1位は韓国で、日本、香港、スイス、オランダ、ラトビア、チェコ、スウェーデンと続いた。米国の平均速度は前年同期から27%速くなっているが、ほかの上位国はそれを上回っている。

 米国の順位が振るわない理由としては、国土が広く人口が多いため高速・広帯域のブロードバンド通信網が構築しにくいという指摘があるほか、接続サービス業者の競合が少ないためという見方もある。

 情報技術(IT)政策研究家のスーザン・クロウフォード氏は、ネット接続もガスや電気、水道と同じように公益サービスにすべきだと主張しており、著書の中で「米国では規制が緩いため、少数の企業がブロードバンド市場を支配し、消費者は選択肢が少なく高い料金を払わされている」と論じている。

 クロウフォード氏によると、ソウルでは新しいアパートに引っ越すと月30ドルで均整の取れた光ファイバーのネット接続を提供するプロバイダーの選択肢が3〜4件あって、工事も1日で終わるなど「米国では考えられない」環境だという。

 アカマイの報告書では、米国の平均接続速度は8.6メガバイト/秒(MB/s)なのに対し、韓国は14.2MB/sとなっている。ただし米国でも場所によっては速く、州別で最も速いバーモントは平均12.7MB/sと日本の平均よりも速い。2位以下は、ニューハンプシャー、デラウェア、ワシントンDC、ユタだった。

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