氷河湖決壊、被害防げ 洪水監視へ警報構築

 【共同】国際協力機構(JICA)がヒマラヤの国ブータンで、氷河湖決壊に伴う洪水(GLOF)の被害を防ぐため、9月から本格的な早期警報システム設置の支援に乗り出すことが1日までに分かった。JICAの支援事業としては初の取り組みとなる。

 ブータンでは地球温暖化の影響により、氷河が解けてできる氷河湖が増え、決壊の危険性が年々高まっている。同様の危険はネパールなどでも深刻化しており、日本の防災分野の技術や知見が生かされるケースが拡大しそうだ。

 GLOFは大量の湖水が前触れもなく一気に河川に流れ込むため、大雨による洪水より破壊力が強い。下流域では人命だけでなく、ブータンの基幹産業である農業や水力発電の施設などに壊滅的な被害をもたらす恐れがあるため、ブータン政府が日本に支援を求めていた。

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