マラリアの新ワクチン開発 米チームが臨床試験

 【共同】熱帯感染症のマラリアに対して高い予防効果を持つワクチンを開発したと、米国立アレルギー感染症研究所のチームが8日、米科学誌サイエンスに発表した。

 40人規模で実施した米国での臨床試験では、ワクチン投与量が多かった6人は、ハマダラカが運ぶマラリア原虫を実験的に投与されてもマラリアを発症しなかった。投与量が少ないと予防効果が落ちた。

 免疫を高めるためにマラリア原虫の表面のタンパク質などを使う従来のワクチンとは異なり、放射線で感染力を弱めたマラリア原虫をそのまま使うのが特徴。皮下注射でなく静脈注射が必要など課題も多いが、チームは実用化を目指してアフリカなどでさらに臨床試験を進める。

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