CIA、イラン政変を主導 関与認める初の公文書公開

 【共同】シンクタンクの国家安全保障公文書館は19日、1953年にイランで起きたクーデタについて、中央情報局(CIA)が主導したことを裏付ける公文書を公開した。米国と英国がモサデク政権の転覆を図ったことは広く知られているが、CIAが関与を公式に認めた初の文書と説明している。

 同公文書館が、機密解除されたCIAの文書を入手した。

 クーデタ直後に作成されたとみられる文書には「工作の目的」として「合法的もしくは準合法的手段によってモサデク政権を崩壊させ、親西側の政権に替えること」と明記。石油国有化を宣言したモサデク首相(当時)の下、イランがソ連の影響下に入ることを危惧した冷戦期の米国が、露骨な介入をした当時の状況を伝えている。

 クーデタへの関与については、既にオバマ大統領やオルブライト元国務長官らも認めており、米国と敵対するイランにとっては対米批判の格好の材料となっている。

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