ミード湖の貯水量が激減〜干ばつの影響、西部全域に拡大へ
- 2013年8月20日
- アメリカ発ニュース
南西部を10年以上にわたって苦しめている干ばつの影響で、国内最大のダム湖であるミード湖の貯水量が激減している。西部全域で水供給が一層制限されることになりそうだ。
ウォールストリート・ジャーナルによると、内務省開拓局ははこのほど、ミード湖に流れ込むコロラド川の水について、2014会計年度が始まる今年10月1日から取水量を制限するという前例のない措置を取る。これで西部への水の供給量が、約70万世帯の年間使用量に相当する約10%削減される。
今回の取水制限によって、ミード湖を水源とするネバダ、アリゾナ、カリフォルニア各州の一部で水力発電量が低下する一方、貯水量が連邦の渇水水準に近づく。渇水宣言が出ると、ネバダとアリゾナは給水を止められる。
ミード湖の水深は、干ばつが始まった00年以降約100フィート低下して現在1105フィートとなっており、制限付きの取水によってさらに8フィート下がる。連邦政府が渇水宣言を出す基準は水深1075フィート。
開拓局でコロラド川下流地域を担当するテリー・ファルプ氏は、今年に入って一層深刻化した干ばつを受け、16年中に渇水宣言が出される可能性を50%と見積もっている。
ミード湖貯水量の低下は、短期的には同湖の観光業に影響が出るだけだが、16年までには南西部一帯に影響が及び、地域経済を圧迫する恐れがある。
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