BMW、スペア部品納入に遅れ〜新供給網の機能不全で
- 2013年8月22日
- 米国ビジネス
高級車メーカー最大手の独BMWが、新しく導入した供給網管理システムの機能不全が原因で、顧客に修理用のスペア部品を納品できない事態となっている。
ブルームバーグ・ニュースによると、独ディンゴルフィングにあるBMWの中央倉庫では現在、部品の約10%に在庫がない。BMWは作業員のシフトを追加して納品を急いでおり、9月前半までに新システムを軌道に乗せたい考え。
供給の遅れは、BMWが2カ月以上前に新物流システムを立ち上げた時点から発生した。中央倉庫を起点に、世界40地域にある部品配送センターに影響が及んでいる。
独ベルギッシュ・グラートバッハ応用科学大のステファン・ブラッツェル教授は、「スペア部品の供給問題がBMWのイメージを傷付ける恐れがある。こうした問題が数カ月も続く事態は記憶にない」と話した。
新しい物流システム「Advanced parTs Logistics in After Sales(ATLAS)」の開発事業は2009年、3年以内の完成を目標に、IBMとSAPの協力を得て始まった。IBMは既に事業から撤退しているが、広報担当者は撤退理由への言及を避けた。SAPは、倉庫管理システムにソフトウェアを供給している。
米国での部品供給の遅れは、今のところ特注部品にほぼ限定されているという。
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