無人機で蚊の発生源を監視〜フロリダ当局が導入検討

 フロリダ州の人気観光地の1つキーズ諸島で、州衛生当局が蚊の発生抑止に小型ドローン(無人機)を使う方法を検討している。

 ロイター通信によると、ドローンの製造会社コンドル・エアリアル(ノースカロライナ州)は8月下旬、キーズ諸島で「マベリック」(6万5000ドル)のテスト飛行を実施し、同社製品を売り込む予定だ。マベリックは重さ2ポンド、全長2.5フィートで、地上200フィートを90分間飛ぶことができ、蚊の産卵場所になりやすい高潮や大雨の後の水たまりを特定できる赤外線カメラを搭載する。

 キーズでは、塩湿地性の蚊だけでなくデング熱を媒介するネッタイシマカも生息するため、フロリダキーズ地区蚊対策局(FKMCD)は、検査員40人を雇って140平方マイルに散在する42の島を足で調査しているが、予算の削減が続く現在、同じ面積をもっと少ない要員で担当する方法を模索している。

 ドローンを使う場合、赤外線カメラで産卵の適地が見つかると検査員が現場に行き、産卵が確認されれば数日内にヘリコプターでふ化を防ぐバクテリアを散布するという手順になる。FKMCDのマイケル・ドイル氏は「テスト飛行で確認したいのは、開けた場所やマングローブの根元にある水たまりをこの技術で本当に探知できるかどうか。また、どれほどの面積をどの程度速く探索できるかだ」と話す。

 実際に導入するには、同局は連邦航空局(FAA)からドローンの飛行許可を取得し、検査員が操縦訓練を受けなければならない。

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