ノルウェーに大型風力発電施設〜海岸部、総出力1300MW
- 2013年9月6日
- 米国ビジネス
世界有数の産油国ノルウェーが、海岸沿いに総出力1300メガワット(MW)の大型風力発電施設を建設する計画を進めている。
オイルプライス・コムによると、ノルウェーは欧州最大の石油生産国で、天然ガスの輸出量ではロシアに次いで世界2位となっており、2010年は総輸出高の50%、国内総生産(GDP)の20%以上を石油と天然ガスが占めた。
一方、電力需要の95%は水力発電で賄い、風力発電の構成比はわずかだが、代替エネルギー発電の普及を目指す隣国スウェーデンとの共同事業として、政府はこのほど8件の風力発電所建設計画(総工費33億ドル)を承認した。
欧州は世界有数の風力発電市場で、20年の炭素排出基準強化を控えさらにこれを推進する動きが高まっている。ただし、世界最大のタービン・メーカーであるドイツのシーメンスは「風力市場は欧州以外でも拡大する」と見ている。すでに中国は多額の関連投資を行い、風力は12年に原子力を抜いて石炭、水力に次ぐ国内で3番目に大きなエネルギー源となっている。
米国も、風力は12年に新規導入された発電方式では最も多く、出力増加分の40%以上を占めた。ただ、風力発電の総出力は12年にほぼ2倍の13ギガワット(GW)超となったものの、3年ほど前から中国に抜かれている。
シーメンスは、世界の風力発電量は30年までに4倍以上に増加し、1107GWに達すると予想する。現在は欧州と中東が市場の約40%を占めているが、優遇政策の終了に伴い、この比率は向こう20年ほどで34%に縮小する見通し。
一方、米エネルギー省によると、石油商品の世界消費量は12年、過去最高の1日889億バレルに達しており、北米では減少したが経済成長の著しいアジアの消費がこれを相殺した。
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