男の仕事、景気回復後も戻らず〜建設と製造、失業者3割どこへ
- 2013年12月4日
- 米国ビジネス
金融危機の間に失われた職を現在は女性が完全に取り戻した半面、男性はかなりの割合で取り戻せずにいることが、労働統計局のデータで判明した。
CNNによると、景気後退(リセッション)期に600万人以上が失業した男性は、現在も約70%しか仕事を取り戻していない。理由としては、失業の規模が男性は女性よりはるかに大きかったことに加え、大量の職が失われた産業が建設、製造というほとんど男性で占められる分野だったことが挙げられる。
ただし、同様に男性が圧倒的に多い教育やレジャー、サービス業、医療といった産業は比較的速く雇用が回復している。
リセッションで最も打撃を受けた建設労働者は、当時の失業者の約4分の1を占め、2010年の失業率は25%に達した。現在では9%前後まで低下しているが、そのうち約100万人は他業種へ移ったか、再就職を断念したかのいずれかだとみられている。
国内最大の建設業界団体・米国建設業協会(AGC)の主席エコノミスト、ケン・シンプソン氏は、業界を追われた人たちを「100万人の行方不明者」と表現する。
一方の製造業も同様で、工場は最近になって雇用を再開しているものの、熟練労働者の確保に苦しんでいる。製造業は07年以降、200万人以上が人員削減の対象にされた。
製造業者協会(NAM)の主席エコノミスト、チャド・モウトレー氏は、技術の進化で製造業に必要な能力が変化している点を指摘しながら「雇用された人は、必ずしもリセッションの間に職を失った人ではない」と話した。
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