野茂氏、色あせぬ足跡 日本選手の道切り開く

 【共同】米国野球殿堂入りの目安は投手なら300勝、打者なら500本塁打などとされ、大リーグ通算123勝の野茂英雄氏は遠く及ばない。日本からメジャー移籍する日本選手の先駆者となった点を評価する声もあったが、メキシコの英雄で通算173勝のフェルナンド・バレンズエラ氏も選ばれておらず、野茂氏が選出されなかったことは当然の結果ともいえる。

 しかし、その足跡が色あせることはない。大リーグに移籍しようという発想が一般的ではなかった1995年、プロ野球近鉄から任意引退選手となって渡米。ドジャースでいきなり13勝を挙げ、新人王と最多奪三振に輝いた。その前年のストライキで停滞ムードが漂っていたメジャーで「トルネード旋風」を巻き起こした野茂氏は救世主と呼ばれた。

 現在、米球界でプレーする日本選手は珍しくなくなった。プロ野球楽天から新ポスティングシステムを利用してメジャーに挑戦する田中将大投手のように、移籍先が全米で注目されるケースもある。

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