がん転移抑制の酵素確認 熊本大、新薬開発に期待

 【共同】熊本大大学院生命科学研究部(熊本市)の尾池雄一教授らの研究チームは23日、人体の細胞から分泌される特定の酵素にがんの転移を抑える効果があることを確認したと発表した。尾池教授は「転移を防ぐ薬は少なく、新たな薬が開発できる可能性がある」と期待している。

 尾池教授らのこれまでの研究で、正常な細胞に比べ、がん細胞から多く分泌される「ANGPTL2」というタンパク質が、がん細胞の運動性を高め、転移を促進させる機能を持つことが分かっている。

 尾池教授らは、ANGPTL2とは逆に、正常細胞に比べ、がん細胞で分泌が減っている「TLL1」という酵素に注目して研究、TLL1がANGPTL2を切断することを発見した。さらに骨肉腫を移植したマウス実験で、切断されたANGPTL2はがんを転移させる機能が衰えることも分かった。

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