グローバルファウンドリーズが有力候補に 〜 IBMの半導体事業売却で

 半導体生産事業の売却先を探しているIBMは、米半導体大手のグローバルファウンドリーズ(Globalfoundries)と交渉しているもよう。

 ウォール・ストリート・ジャーナルが匿名の情報筋の話として報じた。

 IBMは、その売却先としてインテル(Intel)や台湾のTSMCと交渉していたが、TSMCは売買額の溝が埋まらないことを理由にすでに撤退したとみられる。インテルとの交渉はまだ続いているもよう。

 IBMとグローバルファウンドリーズの交渉では、IBMの希望額20億ドル以上に対して、グローバルファウンドリーズが10億ドル超を提示しており、合意にいたらない可能性が高いとも指摘される。

 売買額以外にも、知的財産権の扱いや、売買成立後にグローバルファウンドリーズがIBMの希望通りに半導体を供給し続けることができるかどうかという課題もある。

 IBMの半導体事業は、マイクロソフトやソニー、任天堂のゲーム機向けに納品していた時期もあったが、マイクロソフトとソニーはIBMからAMDに乗り換えたため、IBMの半導体半導体は昨今、利益率の低下に直面しているという見方もある。

 ただ、IBMは以前から、製造事業への依存度をできるかぎり引き下げて、ソフトウェアやITサービスに重点を移す方針を掲げており、半導体事業の売却案もその延長線上にあるとみられる。

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