小売業界、サイバーテロ対策組織を6月設立
- 2014年4月15日
- 米国ビジネス
全米小売業協会(NRF)は14日、サイバー・セキュリティ問題に関する情報を収集・共有する業界団体「情報共有分析センター」(ISAC)を6月に設立すると発表した。
ロイター通信によると、ISACは、24時間体制でセキュリティ上の脅威を察知して加盟社に注意を喚起し、捜査当局など政府機関が提供する情報を共有する役割を担う。
ISACの設立は、セキュリティ関連情報の官民共有促進を目的とした1998年の大統領決定指令(PDD)に基づく。これまでに金融、医療、ハイテク、公共交通機関など十数種類の業界で同様の組織が結成されている。
ターゲットが昨年の年末商戦前にサイバー攻撃を受け、約4000万人分の決済カード番号と7000万件の顧客記録が流出した問題をきっかけに、小売業界は議会や消費者から早急にセキュリティ向上に着手するよう求められていた。
小売り各社もターゲット問題の発生後、事件の詳細や必要な対策に関して捜査当局から十分な情報が得られないことに不満を募らせていた。
国土安全保障省は1月、ターゲットの情報漏えい事件に対する秘密捜査の情報を含む報告書を公表した。しかし、小売業界にはISACなどの情報ルートがなかったため、報告書の入手に苦労した企業も多かった。
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