火星の水、誕生後に流出 現在も大量に残存か
- 2014年4月15日
- 日本発ニュース
【共同】火星の水は、誕生から約4億年間で半分以上が宇宙空間に流出して失われたとの研究結果を、東京工業大と名古屋大のチームが15日、発表した。チームは現在、火星に残る水の量も推定、「観測によって極域で発見されている量よりもはるかに多い氷が地下に存在している可能性がある」としている。
チームは、火星から地球に落下した隕石に含まれる水を分析したデータを利用。データによると約41億年前の隕石では、火星が誕生した約45億年前と比べて水の中に含まれる重水素の割合が2〜4倍多いという。
水が宇宙へと流出する場合、重水素が含まれる水は、普通の水素が含まれる水に比べて重いため惑星に残りやすい。比率の変化から、水が失われた時期や量を推定した結果、誕生時は最低でも約1500万キロ立方メートルあった水が、4億年間で半分以上が宇宙に流れたとみられることが分かった。
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