携帯機器向け広告の追跡と効果測定機能を強化 〜 ニールセンとコムスコア
- 2014年4月21日
- ハイテク情報
携帯機器向けの広告が増えるなか、広告業界ではその宣伝効果を確認および測定することがますます重要になってきており、広告効果計測大手は携帯広告追跡機能を相次いで強化している。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、ニールセンは2014年第3四半期に、広告追跡システム「オンライン・キャンペーン・レーティングス」を携帯機器に拡張する計画で、今夏にデジタル広告販売会社ブライトロールおよびチューブモーグルと実験を実施する。
テレビ視聴率の測定で長年先行してきたニールセンは近年、オンライン上の計測機能を拡張し、パソコン向け広告をすでに追跡し、各種統計を企業に提供している。
ニールセンではそれと同時に、タブレットやスマートフォンでコンテントを試聴する消費者の増加にともなって、モバイル広告の追跡サービス拡充を優先課題と位置づけている。
一方、競合社のコムスコアも第2四半期末までに計測サービス「ヴァリデーテッド・キャンペーン・エッセンシャルズ」を拡張して、スマートフォンやタブレットに表示される広告を追跡できるようにする。
コムスコアでは、携帯関連データを増やしてほしいという顧客からの要望が増えており、サージ・マッタ最高経営責任者(CEO)は、「パソコン環境だけ見ているわけにはもはやいかない」と話している。
かたやニールセンは、2014年9月の新季から、携帯機器によるテレビ番組視聴をテレビ視聴率に組み込む方針だ。一部のテレビ局幹部から「ニールセンの視聴率は、ウェブやモバイルも合わせた真の視聴率より低いため、広告支出に影響する」という苦情が出ていたためだ。
双方向広告協議会(IAB)によると、携帯機器向け広告売り上げは2013年に前年比110%増の71億ドルに達し、3年連続で3桁台の伸びを記録した。
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