商標権侵害でテスラを提訴〜中国人実業家、390万ドル請求

 電気自動車(EV)メーカーのテスラ・モーターズが、中国人実業家から商標権侵害で訴えられた。

 ブルームバーグ通信によると、実業家のジャン・バオシェン(占宝生)氏は、テスラが中国に進出する前の2009年に「Tesla」を国内で商標登録したといい、テスラに対してショールームや充電施設の閉鎖と営業活動の中止、390万ドルの損害賠償を求めている。訴状は今月3日、北京市の裁判所に提出された。

 テスラの広報担当者は、占氏には同社の資産を奪う意図があると主張。同社は同件に関する苦情を中国当局に申し立て、言い分を認められていると説明した。

 国家工商行政管理総局(SAIC)は13年、占氏の商標登録は無効というテスラの主張を支持した。占氏が今回の裁判で勝つためには、昨年の当局の裁定を覆す必要がある。

 中国での商標権をめぐっては、これまでにもアップルやバーバリーなどの多国籍企業が裁判を起こされている。

 バークレイズのアナリスト、ブライアン・ジョンソン氏によると、中国で発売されたテスラのセダン「モデルS」の需要は高く、4〜6月期の販売台数は1300台に上った。

 占氏は、テスラ創業から3年後の06年9月に商標登録を申請し、09年6月に10年間の権利が認められた。占氏はその後、テスラのロゴや中国語訳などの登録も申請したが、当局は13年7月、テスラの訴えを認めて占氏の商標権を無効にした。

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