米政府「人道危機」に後手 子どもの不法移民急増

 【共同】中米諸国から保護者に付き添われずに米国へ不法入国する子どもが急増する中、米政府が効果的対策を打ち出せない状況が続いている。「緊急対応が必要な人道問題」との認識はあるものの、中間選挙を11月に控え、政権側と野党共和党の激しい対立の影響で身動きが取れないのが原因だ。

 主にグアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラスの3カ国からメキシコを経由し、子どもだけで米国に不法入国した数は、昨年10月から今年6月までで約5万2000人に達し、前年同期比で倍増した。国境管理当局の対応が追いつかず、オバマ大統領への風当たりが強まっている。

 「国境で起きていることで、知らされていないことはない」。オバマ氏は9日、訪問先のテキサス州ダラスで記者会見した際、不法移民が押し寄せる南部国境地帯を視察していないことへの批判があることを念頭に、状況は十分把握していると強調した。

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